高校入試数学解説!ルート整数部分の入試問題~立教新座高校、和洋国府台女子高校2016年(平成28年)

ルートの整数部分
題材:立教新座高校、和洋国府台女子高校
難易度★★★☆☆☆☆☆☆☆
授業動画はこちらです

こんにちは!

坂田です☆

この『猫に数学』では、高校入試数学の難問をピックアップし、動画による授業で解説していく教室です。

特に、過去問の解説を読んでも独学が難しそうな問題を取り上げて説明していきます。

ルート整数部分の問題を解説します★

それでは今日も、高校入試数学の問題を解説していきます★

今日のテーマは、ルートの整数部分を問うような問題です。

立教新座高校、和洋国府台女子高校から、入試問題2つを取り上げ、解説していく予定です。

が、最初だけその基礎にあたる問題を用意したので、まずは準備運動をしてから、とりかかりましょう★

ルート整数部分の基本的な考え方と基礎問題

では、ルートの整数部分を問うような問題をひとつ練習してみましょう。

ルート整数部分
題材:オリジナル
難易度★★☆☆☆☆☆☆☆☆

この問題を通して、ルートの扱い方に慣れていきましょう。

ルートnの整数部分が5になるようなnを探せばいい、ということなのですが

まずはこれをご覧ください。

ルート1からルート9までの値について、おそらくこのような知識の方が多いと思います。

ルート1は1

ルート2は1,4…←ちょっと知っている

ルート3は1,7…←ちょっと知っている

ルート4は2

ルート5は?←知らない

ルート6は?←知らない

ルート7は?←知らない

ルート8は?←知らない

ルート9は3

と、とりあえずここまで順番に書いてみました。

ルート2とルート3については知っている子もいるかと思いますが

別に知らなくてもこの場合、問題ありません。

この並びを見ると、ルート4からルート8までの各値は2以上3未満ということがわかりますね。

というわけで、ルート4からルート8までの各整数部分の値は2ということがわかります。

整数部分は2

この考え方を使えば、ルートのついた数字の整数部分を求めていくことができます。

ルート16は4なのですから、

ルート9からルート15までの各値は3以上4未満ということなので

ルート9からルート15までの各整数部分の値は3ということがわかりますね。

さらに

ルート25は5なので、

ルート16からルート24までの各値は4以上5未満ということになり

ルート16からルート24までの各整数部分の値は4となります。

同様に

ルート36は6

ルート25からルート35までの各値は5以上6未満

ルート25からルート35までの各整数部分の値は5

ということがわかります。

というわけで、答えは『25≦n≦35』ということになります。

nの値の範囲答え

和洋国府台女子高校の数学過去問2016年(平成28年)を解説☆

それではさっそくこの理解を使って入試問題を解いていきましょう。

和洋国府台女子高校
引用:和洋国府台女子高校
難易度★★☆☆☆☆☆☆☆☆

この問題は一見すると、見慣れない問題のように見えますが、たずねていることはいたって基本的です。

たとえ新傾向の問題だとしても、問題の意味を把握できれば、原理原則のあてはめ方はおのずから見えてくるものです。

この場合P(n)という表記が馴染みないかもしれませんが、まずはその使い方を把握しましょう。

たとえば

nが2の場合

P(n)は、ルート2の整数部分なので1になります。

nが3の場合

P(n)は、ルート3の整数部分なので1になります。

nが4の場合

P(n)は、ルート4の整数部分なので2になります。

nが5の場合

P(n)は、ルート5の整数部分なので2になります。

ルートの整数の部分

このように、P(n)はnに対応します。

では、P(n+1)とはどういうことでしょうか?

たとえばnが2のとき、n+1は3ということですから

P(n+1)はルート3の整数部分である1

ということになります。

つまり、P(n)+P(n+1)とは、

連続するふたつの自然数nにそれぞれ根号ルートをつけた数字の整数部分の和

ということになります。

花のかざり妖精、花追加

たとえばnが2のとき

P(n)+P(n+1)は、『ルート2の整数部分+ルート3の整数部分』ということになります。

ルート2の整数部分は1

ルート3の整数部分も1

なので、この場合のP(n)+P(n+1)は2になるというわけです。

nが2のとき

今回の和洋国府台女子高校の入試問題では

P(n)+P(n+1)=9

とあるので、これが成り立つようなnを探せばいいということになります。

さっき練習問題で使った以下の一覧をもとに

ルートの整数部分を合わせて9になるような並びを探してみましょう。

nの値の範囲答え

どうでしょうか。

発見できましたか?

成り立った

これがその並びになります。

n=24ということがわかりました。

馴染みのない問題でも、その意味を把握すると、これまでの考え方を使いこなす問題になりました。

この入試問題を、少し難易度を上げてみます。

合計して9になるという話は、まだ数字が大きくないので、このように一覧表を作ってから求めるというのも、ひとつの手ではあります。

ただ、合計して9になるという情報から、かなりのところまで実はたどりつくことができるのです。

次はそのことについて、具体的に説明していきましょう。

先ほど利用した表をもう一度みてください。

nが2のとき

p(n)の値の並びに注目してください。

ここの並びは、nが増加するにしたがって、プラス1されるか、そのままか、のどちらかしかありません。

例えば、nが7のとき、p(n)は2ですね。

それが、nが8になると、p(n)は2のままです。

さらに、nが9になると、p(n)はプラス1されて3になります。

つまり、ルートnの整数部分であるp(n)をAとするなら

P(n+1)はAか、もしくはA+1しかありえないことになります。

p(n)もP(n+1)も同じ数字であった場合は、P(n)+P(n+1)=A+A=2Aとなって、P(n)+P(n+1)は偶数ということになります。

その場合、答えにあたるnは複数存在することになります。

たとえば、P(n)+P(n+1)=4を満たすnを求めるとしましょう。

この場合のnは、4、5、6、7の四つ答えがあることになりますね。

4567

また、p(n)とP(n+1)が同じ数字でなかった場合は、P(n)+P(n+1)=A+(A+1)=2A+1となって、P(n)+P(n+1)は奇数ということになります。

たとえば、P(n)+P(n+1)=3を満たすnを求めるとしましょう。

この場合のnは、3ということになります。

たして3

では、この考え方を使って、もう一度この問題を解いてみましょう。

和洋国府台女子高校

P(n)+P(n+1)=9 の右辺を見ると、足して奇数になっていますね。

なので、P(n)とP(n+1)は同じ数字ではない、つまりAと(A+1)の関係だということです。

Aと(A+1)を合わせて9になるようなAを求めてみると

A+(A+1)=9 を解いて

A=4 ということがわかります。

つまり、P(n)が4で、P(n+1)が5で、あわせて9ということですね。

ここまでわかれば後は簡単です。

ルートnの整数部分が4から5にかわる境目に着目すればいいわけですね。

整数部分が5になる最初の数字はルート25ですね。

そのひとつ前のルート24が、整数部分が4になる最後の数字です。

nが24

よって、n=24が正解となります。

この考え方の利点は

時間が短縮できるという点と

P(n)+P(n+1)にあたる数字が大きくなっても対応ができるという点にあります。

では、これを使って、次のレベルアップ問題をといてみましょう。

レベルアップ問題

題材:和洋国府台女子高校(改)
難易度★★★☆☆☆☆☆☆☆

先ほどの解法とまったく同じです。

121という数字は奇数ですから、P(n)とP(n+1)は同じ数字はないことがわかります。

つまり、P(n)とP(n+1)は、Aと(A+1)の関係になっています。

Aと(A+1)の合計が121なのだから

A+(A+1)=121 を解いて

A=60 ということがわかります。

つまり、P(n)が60で、P(n+1)が61で、あわせて121になるということです。

ルートnの整数部分が60から61にかわる境目に着目します。

整数部分が61になる最初の数字は、61を2乗した数字を使って、ルート3721です。

そのひとつ前のルート3720が、整数部分が60になる最後の数字になります。

3720

よって、n=3720が求めるnになります。

立教新座高校の数学入試問題2016年(平成28年)を解説☆

さて、今回仕上げの入試問題にとりかかりましょう。

立教新座高校の数学です。

立教新座高校
引用:立教新座高校
難易度★★★☆☆☆☆☆☆☆

(ⅰ)と(ⅱ)の2種類の数列がありますが、結局はこれまで話してきたことです。

つまり、ルートで表記された数字とその整数部分を扱う問題ということですね。

問題は①と②があります。

まずは①について考えていきましょう。

①の解説:立教新座高校の数学

(ⅱ)の列の300番目の数字は何か?という聞き方をしていますが、(ⅱ)の列自体に着目してみても、数の規則性から解答することはできません。

ここで重要なのは、(ⅱ)の列ではなく、「300番目の数字」というところです。

(ⅰ)の列であれば、300番目の数字はルート300であるということが容易にわかります。

そこまでわかれば、あとはそのルート300の整数部分にあたる数字が

すなわち(ⅱ)の列の300番目の数字に対応しているわけですから

結局は『ルート300の整数部分を求める問題』になるわけです。

ルート300を変形してみると、10ルート3になりました。

ルート3は1,732…ですから、10ルート3の整数部分は17となります。

立教新座高校の数学

もしルート3に関する知識がなかったとしても、これまで習った内容で調べることができます。

17がルート289で

18がルート324です。

なので、ルート300という数字は17と18の間にあるわけですから、その整数部分は17ということになります。

立教新座高校の入試問題数学

よって①の答えは17と判明しました★

②の解説:立教新座高校の数学

(ⅱ)の列の最初から50番目までの数の和を求めよ。という問題です。

(ⅱ)の列の数字の並びが規則的でないので、和を求める一般化した式を作るのは、どうやら無理なようです。

では、どうすればいいのか?

一つひとつ書き出していけば、きっと確実に計算できることでしょう。

けれどもただでさえ時間が貴重な数学の問題に、そんなことはできればしたくありませんね。

ただ、ここでちょっと、①の問題を思い出してください。

①の問題では、300番目の(ⅱ)の列の数字は17ということでした。

ということは、50番目の(ⅱ)の列の数字は、そんなに大きな数字ではなさそうです。

ならば和をもとめるのにも、それほど大した手間はいらないはずです。

実際に調べてみましょう。

50番目の(ⅱ)の列の数字は、ルート50の整数部分なわけですから

変形して5ルート2を考えます。

ルート2が1.414…ですから、5ルート2の整数部分は7ということになります。

ルートの整数部分

ルート2の知識がなくても

7=ルート49

8=ルート64

より、ルート50という数字は7と8の間にあるということがわかりますよね。

なので、ルート50の整数部分は7だとわかります。

結局整数部分が7になるまでの、それぞれの個数を調べればいいということですから、そんなに手間はかかりそうにありませんね。

ちょっと見てみましょう。

1=ルート1

2=ルート4

なので、(ⅰ)の列におけるルート1からルート3までの3個が、すべて整数部分が1ということです。

つまり、(ⅱ)の列で1になる数字が3個あるということですね。

2=ルート4

3=ルート9

なので、(ⅰ)の列におけるルート4からルート8までの5個が、すべて整数部分が2ということです。

つまり、(ⅱ)の列で2になる数字が5個あるということですね。

3=ルート9

4=ルート16

なので、(ⅰ)の列におけるルート9からルート15までの7個が、すべて整数部分が3ということです。

つまり、(ⅱ)の列で3になる数字が7個あるということですね。

4=ルート16

5=ルート25

なので、(ⅰ)の列におけるルート16からルート24までの9個が、すべて整数部分が4ということです。

つまり、(ⅱ)の列で4になる数字が9個あるということですね。

5=ルート25

6=ルート36

なので、(ⅰ)の列におけるルート25からルート35までの11個が、すべて整数部分が5ということです。

つまり、(ⅱ)の列で5になる数字が11個あるということですね。

6=ルート36

7=ルート49

なので、(ⅰ)の列におけるルート36からルート48までの13個が、すべて整数部分が6ということです。

つまり、(ⅱ)の列で6になる数字が13個あるということですね。

さらに、(ⅰ)の列において、ちょうど50番目のルート50までは、あとルート49しかありません。

ルート49、ルート50の整数部分はともに7なので、(ⅱ)の列の50番目までに7が2個あることになります。

このようにして、出てきた(ⅱ)の列の50番目までの数字を合わせると

高校入試のルート数列

1×32×53×74×95×116×137×2となり

合計で217になります。

ルート整数部分の問題は、解き方の公式よりも、まずは問題の意味を考えよう★

まとめの話

今回紹介した練習問題と入試問題(立教新座高校、和洋国府台女子高校)は、いずれも同じような手法でルートの整数部分を探っていきました。

例題などの練習問題を解くことで、解き方のパターンや公式みたいなものは、たしかに発見できるかと思います。

ただ、その手法のあてはめ方というものは、そもそも問題の意味や事態を把握しなければ、見えにくいものです。

今回扱った、和洋国府台女子高校の過去問などもまさにそれです。

『これはどの例題の解き方を使えばいいのやろか?』

と考えるよりも、

『この問題は結局どういうことを言っているんやろうか?』

と探っていける力の差のほうが実は重要なのだと思います。

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