思い出日記:カメを助けた昔話

カメ

あれはまだ、僕が自転車をバリバリに愛用していた幼き頃の話である。

友人である画伯(レオ・アキラ)はよく中古本を買いに、滋賀県の守山市という隣町まで、約45分程の時間を要して、自転車を走らせていた。
僕もよく、その同行をしたものだった。

当時のレオアキラ枠

たしかにここ一帯は、滋賀県の南部に位置する町とあって、車がなければ、自然とたわむれるか、家でテレビゲームをするなどしかない。
不便と思う人にとっては非常に不便な町なのだ。

いつだったか、小学生の頃『田んぼの用水路を湯船に見たてて、普段着のまま、ただ浸かる』という、母親泣かせの遊びに興じていた。

当時は友達と一緒に我を忘れ、宿題のことも忘れ『キャアキャア』と小熊のように、はしゃいでいたものだったが、あれもまた、このような田舎地方ならではの、ほほえましい光景だったのだろう。

さて、古本を買いに、隣町のBook Offをはるばる目指す僕たちは、毎度およそ45分も自転車を走らせるということを繰り返していると、さすがにその走行に対して飽きてくる。
足腰も太く丈夫になってくる。
よって、よく寄り道をする。

当時のゆめくじら枠ゆめくじらとは、私、作者のことである。当時、学校机にマンガばかり描いては、ヤンチャしていた。

ちなみにこれらの挿絵は、友人、アキラ画伯によるものである。

わき道にそれて、小川沿いの道をよく通るのである。

そして、なぜそんなことをしたのか、あまりよく覚えていないのだが、たしか一度、その小川で髪をぬらして、その水分でもって、ムースで髪を固めた時があった。
(一体何を書いているんだ俺は・・・)

なぜその時ムースを持っていたのか。
なぜ髪を固める必要があったのかは、僕の記憶には、もはやもうないのだが、ともかくどうやら、そんなことをしたらしいのである。

そして、ビチョビチョの髪をした頭を通行人に目撃されながら、僕は路上をのし歩くカメを目撃した。

なるほど、川から迷い出てきてしまったんだな。

ここは車の通行こそ少ないが、このままでは、ひょっとしたら轢(ひ)かれてしまうかもしれない。

僕と画伯は、協力してカメを小川に返してやった。

小川の水分にて、ムースで髪を固めるというアホなことをしていなければ、あのカメも、タイミング的に発見されることもなく、もしかしたら助かっていなかったかもしれない。

こうして僕たちは、カメを助けた浦島太郎のような、すがすがしい気持ちで、その場をあとにした。

あとになってアキラ画伯に、当時の僕たちの様子を、絵をしてもらったのであるが、それがこれである。
カメを助けたシーン

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